経絡の存在
昔は医術と言えば今でいう東洋医学のことでした。人間に起こる様々な現象を東洋哲学で解釈し、病気も哲学的に解釈し治るものは治してきました。
蘭学が入ってきて、解剖書ターヘルアナトミアが医学界の常識になってきて、目に見える物だけが本物であると考えるようになりました。人間の生理現象や病気についても、その原因を目に見える物に求めるようになりました。
顕微鏡で細かい細菌まで見れるようになり恐ろしい伝染病などの原因も見える形になってきたのです。素晴らしく目覚ましい西洋医学の成果によって我々は多大な恩恵を得ています。
しかし意外にも江戸時代までは医学界の常識であった経絡を、解剖した人体の中に見つけることができなかったため、経絡や東洋医学に対する信頼が急速に揺らぎ、西洋医学に取って代わられるようになったのでしょう。
ちなみに北朝鮮のボンハン先生が経絡を発見したと報告されましたが、医学の進歩に置き去りにされ顧みられることはなかったようです。
目に見えない経絡を解剖して探そうというのは、固い肩こりを解剖して探そうというのと同じです。でも肩こりは存在し、経絡も存在します。