木の芽(このめ)どきの気
木の芽時という季語がありますが文字通り木の芽が新しく出てくるこの頃の季節を表しています。
この時は自然界すべての気が新しく動き出す、膨張する、伸びる方向に加速する時です。
人体においても心の世界でもこのエネルギーの方向は同じに働きますので、身心が緩む、伸びる、膨らむようになります。
この気をうまく活かせば、例えば新しいことを始めるのに追い風になりますし、努力すれば伸びる時期でもあります。
しかし反面、エネルギーが内側から外側へ向かって伸び出そうとしますので、強い動きに振り回されたり、ついていけない感じを受けたりもしてしまいます。
めまいや狂などが起きやすくなり、変質者の事件が多くなるのも気のせいです。
内面の強さを保ちつつ、発展していくバランスが必要になりますが、心身のバランスを崩しがちな方にとっては簡単な季節ではありません。
動きに関係するのは特に肝気ですので、肝気の暴走が起こりそうになったら拮抗する肺気を高めるために呼吸を意識するようにしてください。